オーケストラ・ダスビダーニャ第21回演奏会

オーケストラ・ダスビダーニャ第21回演奏会は以下のように開催されます。

日  時 :2014年2月11(火)13:00開場 14:00開演 予定
会  場 :すみだトリフォニーホール大ホール
演奏曲目 :D.ショスタコーヴィチ作曲
映画音楽『女ひとり』 より抜粋
交響曲第13番 作品113
演  奏 :オーケストラ・ダスビダーニャ
コール・ダスビダーニャ
指  揮 :長田 雅人
バス独唱 :岸本 力

「女ひとり」は関西在住者にとっては有名ですね。
ほら、これです!

嘘です。ごめんなさい。

ソヴィエト映画の「女ひとり」のための音楽として作曲された作品です。
映画の監督はグリゴリー・コージンツェフ (Григорий Козинцев), レオニード・トラウベルグ (Леонид Трауберг)で1931年の作品です。

学校を出たばかりのレニングラードの女性教師が、中央アジアのアルタイに赴任させられる話ですが、監督のコージンツェフによると、

我々は粗野な慣習の残る遠い村、ソヴィエトの力が実際には届いていない場所をイメージした。教師の訓練を終えたばかりの都会の女性がここに来て働くことになる。学校で衝突が起こる。羊の所有者が子供たちに学ぶことを禁ずるのだ。なぜなら子供の羊飼いは低賃金の労働力だからだ。貧しい者たちは教師の側に立つ。彼女は’ひとり’だと思っていたのだが、全くの孤独ではないことに気付く。仕返しが続いて起こる。他の村へ送っていく旅の途中で荷車運転手が彼女をそりから放り出すのだ。飛行機が凍死寸前の教師を救いにやってくる。

というものだそうです。

ソヴィエト万歳!な映画ですね。一部を抜粋してお送りします。
映画自体はパブリックドメインとして公開されていますので、興味のある方はどうぞ!

さて、もう1曲の13番は、「バビ・ヤール」について描いた社会派な作品。

 バビ・ヤールは、ウクライナのキエフにある峡谷の名称です。第2次世界大戦中にナチス・ドイツ親衛隊の特別部隊およびドイツからの部隊、地元の協力者、ウクライナ警察により、多くのユダヤ人市民がこの谷で殺害されたという事件がありました。第二次世界大戦中に10万人もの人々が殺害されたと言われています。ユダヤ人だけでなく、ロシア人、ウクライナ人、ジプシー、そしてありとあらゆる国籍の人々がバビ・ヤールで殺害されていましたが、最大の犠牲者はユダヤ人でした。
 このバビ・ヤールの悲劇について、ソヴィエトの指導者たちはユダヤ人虐殺という側面を強調することを厭い、キエフ市民およびソヴィエト連邦民全体に対する犯罪として扱いました。また、ユダヤ人犠牲者を追悼する記念碑の建設が幾度か計画されましたが、当局によって却下されました。
 1961年、詩人エフトゥシェンコはこのバビ・ヤールを訪れて触発されて作った詩を公開するのですが、その出だしはまさに「バビヤールに記念碑はない。切り立つ崖は荒くれた墓石のようだ」というものでした。
 このエフトゥシェンコの詩にインスピレーションを受けてショスタコーヴィチはこの交響曲を書きました。

 ソ連においてもユダヤ人に対する迫害や反ユダヤ主義が存在し続けることを告発するような内容の歌詞、ソ連における生活の不自由さや偽善性を揶揄、告発しているとも取れるような歌詞が用いられているなどしていました。
 このため、初演時においてもさまざまな妨害が行われましたが、結局は妨害をはねのけて大成功に終わりました。
 また、「ソビエト連邦には人種問題は存在しない」というのが建前であったこともあって、初演後にフルシチョフの命令でエフトゥシェンコ自身により第1楽章に使われた詩「バビ・ヤール」が改変され、ショスタコーヴィチに対しても改変された詩に基づいて音楽を書き換えることが要求されました。しかし、ショスタコーヴィチはこれを拒み、結果的には音楽は改編されず、歌詞の変更も一部が浄書されたスコアの上からの鉛筆書きというかたちで取り入れられるのみとなっていました。

 曲は5楽章構成で1楽章は「バビ・ヤール」として、前述のバビ・ヤールでの事件や反ユダヤ主義を告発する内容、2楽章は「ユーモア」として、この世のどんな権力者、支配者もユーモアを手なずけることはできなかった、と歌います。3楽章は、「商店で」とし、ペリメニ(餃子)を買いに商店を訪れた詩人が、家庭の生活のために寒さに耐えながら行列に並ぶロシアの女性たちを目にし、「女神たち」と讃え、彼女らにボッタクリを行う商店に対する怒りを表明する内容。4楽章は「恐怖」として、スターリン時代の密告や粛清による恐怖はロシアで終わるが、偽善や虚偽という新たな恐怖が存在していると歌います。そして、5楽章は「出世」として、ガリレオ・ガリレイを持ち出し、信念を貫いて後の世に認められる生き様こそが真の「立身出世」であると歌っています。
 ユーモアとアイロニーが激しく交錯するショスタコーヴィチの真骨頂とも言える作品です。また、5楽章の歌詞はジダーノフ批判などを生き抜いたショスタコーヴィチのことを考えると、非常に意味深です。
 ま、個人的には、そんなタマかね?とかなり疑問も持っていますが(笑)むしろ、2楽章的な人だったんじゃないかと思います。

 さて、編成も非常にとんがっているもので、バス独唱とバス合唱付きのオーケストラによるものです。バスだけの合唱ってのもかなりかっこいいと個人的には思うのですが、一般的には非常に偏った編成ですな(笑)

 このバス合唱ですが、この演奏会のために特別に編成します。まだまだ募集しています!めったに演奏されない非常に楽しい企画なのでぜひ参加してみませんか?
 詳細情報はこちらに記載されています。

 バス独唱として共演するのは、岸本力先生です。日本におけるロシア歌曲の第一任者であり、昨年2 月にロシアのメドベージェフ大統領(当時)から、ロシア音楽への貢献を高く評価され、文化勲章「プーシキン・メダル」を受勲しています。
 いぶし銀の魅力で魅了してくださいます。

 前半がソヴィエト万歳!で後半がソヴィエトの暗部をえぐるというソヴィエトの光と闇なプログラムです(笑)

 というわけで、是非聴きにいらしてください or 一緒に楽しみましょう。
 聴きにいらしてくださる方には無料招待券を進呈いたします。興味をもたれたらご連絡ください!


2 Responses to “オーケストラ・ダスビダーニャ第21回演奏会”

  1. はじめまして、piyoと申します。

    今回アマオケの面白そうな演奏会を探していて、このサイトを見つけました。
    オーケストラ・ダスビダーニャ、かなり拘った方針でやっていらっしゃるオーケストラのようで、とても興味があります。

    ぜひ演奏会を聞いて見たいので、もしよろしければチケットを頂けませんか?

  2. ひみつねこ on 2月 8th, 2014 at 11:56 am

    もちろんです!
    フォームからご連絡くださいませ!

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